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2014年 07月 29日
多数者とのかかわり  その2
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二つの花は仕事場の周囲に咲いているものです。さて、どちらが元々の国産、どちらが外来種でしょうかとたずねたら、半分ぐらいの方は左のピンクの花が外来種、右の黄色い花が在来種と答えそうな気がします。と書けば、答えは逆だと判るでしょうが、左はノコギリソウ(あるいはヤマノコギリソウ)、右はキクイモで、どちらも現在は勝手に生えて咲いています。キクイモは北米からの外来種で、根がごろんとした芋になり、食用・薬用になり、農協の直売所で売られているのを見た事があります。果糖がとれるとか、インスリンが含まれ糖尿病に効くと書かれています。

二つ前の記事の続きですが、私は子供の頃の思い出を語ったり書いたりする事がほとんどありません。「うしろ向くよな柄じゃない」と気取っているわけではなく、他の人に較べて子供の頃の記憶がひじょうに少ないことが原因です。前の記事に書いた「欠席裁判」の経験の他には、小学校での記憶と言えば、野球のチーム編成について、泣きながら先生と論争してことがありました。

団塊世代ですので、小学校上級生の頃は60年安保時代。戦後十数年で民主主義教育花盛りの時代です。学級会での話し合いの他にも、毎日のように話し合いや多数決があり、かなり活発に発言する、時には嫌がられるタイプの子どもでした。学校でスポーツといえば、相撲、ドッジボールを制して、野球が一番で、低学年の頃はまだ持てなかったグラブやバットが、高学年になると何とか交替で使えるぐらいには普及した時代です。学級人数は60人を越えていて、男子だけでも3チーム出来るほどでしたが。クラス対抗戦となるとメンバーを十数人に絞り込まなければなりません。

学級には花形選手が何人かいて、私の実力はなんとか先発メンバー中ぐらい、守備はセカンド。補欠にまわり、最後まで出番のない子が何人もいます。守備位置については、それぞれの得意があり、日頃のプレーから暗黙の了解で決まっていきますが、打順については3番4番当たりがかっこいいとされていました。今でも高校野球では、上位打線・下位打線と呼ばれます。投手・サード・ショートなどの花形プレーヤー達が、打順でも上位に配置される事が多いのは、実力から考えれば当然かもしれません。しかし、子どもの野球レベルでは、1・2番が塁に出て、3・4番のホームランで走者一掃なんてことより、だいたいが暴投やエラーでわけも判らずに点が入る事の方が多かったようです。

打順は公平にジャンケンで決めるとか、目立たない外野選手を上位に持っていたらどうかと、私が言い出したのだったと思います。当然、花形プレーヤー達からはプロ野球ではそんな事はしていないと言われるし、論争しているうちに、先生も加わって、野球で勝つためには打順はそう組むんだとアドバイスが入ります。私は、授業で「スポーツは参加する事に意義があると教えていたではないか」と泣きながら反論していました。結果は当然ですが、私の主張は通らず、補欠の選手は守備につく事もなく、ピンチヒッターで登場することもなかったような気がします。

高校野球では「甲子園に来てから急激に力をつける選手がいる」ことは良く知られていることです。試合の緊張感で鍛えられて強くなることがあります。守備につかず打席に立つ事がないまま終ると、強くなれたチャンスを奪われることになるかもしれません。格差は固定化どころか、拡大していきます。

十数年前ですが、何年間か施設で暮らす子供達と野球の練習をしていたことがあります。幼児から高校生までの仲間でチームを作り、県内の施設同士で対抗戦を年一回行いますが、補欠どころか9人集めるのがやっとで、高校生に混じって10歳ぐらいの女子選手も活躍します。小さな子どもの狭いストライクゾーンに相手投手が困り、フォアボールで出塁なんて事があります。そんな「デコボコチーム」をどんな具合に編成をしたら良いのか、野球の本場アメリカのやり方を調べてみました。全米の少年野球ではチームのメンバーが14人を超える事は許されず、試合では必ず全員に一度は出番を与えなければならないというルールがあると知りました。名門野球部には県外から大勢の子どもが集まり、レギュラーになれるのはそのうちの1〜2割という、日本の高校野球。この十数年、テレビのない暮しで、野球を見る事もなく、右腕を傷めた後は草野球からも遠ざかっています。

by maystorm-j | 2014-07-29 05:12 | 社会
2014年 07月 26日
8月4日 信州宮本塾講演会のお知らせ
以下、「信州宮本塾ブログ」からの転載です。詳しくは左の青字をクリックしますと、宮本塾のブログに移動します。


信州宮本塾では、下記の日程・内容で、宮本憲一先生の講演会を開催いたします。お誘い合わせの上、ふるってのご参加をお願いいたします。

◆日時 2014年8月4日 月曜日 夕方 18時半〜21時(終了予定)
◆場所 小林多津衛 民芸館
◆内容 宮本憲一先生講演 + 参加者による討論
「『戦後日本公害史論』を軸に
         日本の課題を歴史的な視点から照射する」(仮題)
◆費用500円(会員・非会員ともに資料コピー、会場費としていただきます)

◆概要 宮本先生が今月、岩波書店より出版なさった『戦後日本公害史論』
をベースに、現在の日本を「公害史」という視点から論じていただきます。本書の概要は、以下の通りです。



by maystorm-j | 2014-07-26 04:50 | 社会
2014年 07月 25日
多数者とのかかわり
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写真は10日ほど前、雨上がりの夕日。浅間山の西斜面にかかる雲の様子です。真っ赤な夕焼け空を「とんびがくるりと輪を描いた、ホーイのホイ」というのどかな感じではありませんが、とんびが鳴いて、しかも雨上がりで明るくなったせいか、カッコウも鳴いていました。

そのあと8日間、仕事で東京のデパートに通いましたが、そこは私が育った町の近くで、今もそこに住む弟と妹の家族に会ってきました。兄弟3人、姪甥みんな同じ小学校の出身で、姪の子ども二人も現役で同じ小学校に通っています。私が入った頃は戦後10年、周囲は半分が畑で校舎も木造2階建て。一教室に60人あまりが詰め込まれていたような記憶があります。私には子どもの頃の記憶が乏しいことに、大人になってから気づきます。英単語や歴史の年代が覚えられないことから、記憶力が弱いタイプなのだと高校時代は思っていましたが、中年になる頃からどうもそうではないらしいと感じています。

小学校の校舎や通学路の風景などは、かなり鮮明に覚えているのですが、学友達の記憶が薄い。友達に限らず、先生や近所の大人たちの記憶も乏しく、懐かしい思い出があまりないのです。きっと、人を見ていなかった、人ときちんとつきあってこなかったのです。今も、人の気持ちを汲み取る事やその場の空気を読むことが出来ません。感じ取れないので言葉で聞く事もありますが、聞かれた方は、なんでそんな事をという顔をします。20代の前半に一度だけ小学校の同窓会に行った事があります。ほんの10年ほど前の記憶がほとんどなく、話の輪に入れなかったことから、その後は一度も行っていません。ちょっと、怖い気がします。

親の事情でその小学校に転校したのが2年生の途中。言葉や服装が少し変で、級友達にすぐにはとけ込めなかったようです。服装はじきに同化できますが、言葉や考え方はなかなか同調できず、始めは目立たなくしていても、抑え続けることが出来なくなったのでしょう。高学年になるにつれて、理屈っぽい嫌みな子どもになったようです。情に対する感受性が乏しい分、論理的で議論には長けていて、子どもの事ですから稚拙ではありますが、学級会の話し合いや壁新聞などで、他を寄せ付けない主張を展開していました。まわりからは、「威張っている」と思われたようです。体格も喧嘩も中ぐらいで、暴力的に威張る事はありませんでしたが、あるいは「言葉の暴力」と受取られたのかもしれません。

ほとんど学校を休む事はなかったのですが、一日だけ風邪かなにかで休んだ事がありました。翌日登校すると、級友から前日の学級会では私の事が話し合われたと聞かされました。クラス内は、私からの抑圧に耐えかねたということのようでした。話し合って何か処分が決まったということではありませんし、どんな内容だったのかも聞きませんでしたが、言いようのないショックを感じました。親と私、先生と私、友達の誰それと私という個と個の関係の他に、私の外にある多数者の社会と私という関係に気づかされた最初の出来事だったように思います。

自分の存在が「他のみんな」にとって、ひじょうに嫌なものであるという事が理解できました。他のみんながまとまって直接私に何か言うことなく、欠席裁判が行われる事も知りました。一人一人はそれまでも私に何か言っていたのかもしれません。私が耳をかさなかったのか、あるいはその都度私に論破されていたのかもしれません。「合法的」でありながら、耐え難く嫌な存在だったと思われます。弁明の機会がないまま、自分に関する事が多数者によって左右される事を知りました。

当時、学校の先生達は「勤評反対(勤務評定)闘争」に取り組んでいたようで、子供達も何の事か判らないまま、休み時間に「勤評反対!」「安保反対!」のかけ声で「押しくらまんじゅう」という、ただただ体が温まる遊びをしていました。本人の弁明が許されない状況で評定されることについて、先生はどう思っていたのか、もちろん子どもがそんな事を考えたわけではありません。多数者としてスクラムを組む安心感、連帯感、同調感。この体験から同調主義に乗れない気質になったのか、もともとそんな性格なのかはわかりませんが、今も大勢の中では嫌みな存在のようです。なんだ、そんなことしか反省していないのかと言われそうですが、中学・高校の6年間、無欠席無遅刻無早退の皆勤をとおしました。
(続く予定?)

by maystorm-j | 2014-07-25 05:33 | 社会
2014年 07月 07日
信州宮本塾「じゅく通信58号」 紹介
私が参加している「信州宮本塾」(宮本憲一先生を囲んで学習する集まり)の通信58号をご紹介します。下にその第1ページを掲載しますので、続きは宮本塾のサイト「じゅく通信58号」でお読み下さい。
8月4日 18:30〜、佐久市望月の多津衛民芸館にて、宮本先生の講演会を予定しています。詳しくは後ほど掲載します。

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by maystorm-j | 2014-07-07 12:56 | 社会
2014年 07月 02日
下天のうちをくらぶれば、夢幻のごとくなり。
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今年の梅雨は晴れ間が多い。今年の梅雨は雨量が多い。どちらも当たっているようですが、どちらの印象があるかは人それぞれです。だいたい、自分に都合の良い情報を選ぶでしょう。上空に冷気が流れ込んでいて、東京に雹が積もるほど降っても、地球温暖化のせいだという人もいる。ありそうもない架空の想定で、戦争の準備をしている政権と応援団の A・I・A・I 氏達の脳味噌は、きっとアイアイ(オサ〜ルさ〜んだよ〜)よりも貧弱に違いない。夜はたらふく食べて、昼は白昼夢に耽っているようです。

たしかにこの冬の大雪以来、ダイナミックな天候の変化が目立ちますが、統計的に異常な変異なのか、自然変動の範囲内なのか、私には判りません。雪かきでは難儀しましたが、それでもホーッ!こんなこともあるんだ、という感想です。3.11の後では、これぐらいの変動は、「大変だ!天変地異だ!」と騒ぐ気にはなれません。5月12日の記事でアズマシャクナゲの写真を紹介しましたが、今度はハクサンシャクナゲです。その間、50日ほどで、例年よりちょっと間が空いたかなと言う感じがします。でも、この程度は自然変動の範囲内。蟻がせっせと花に通っていました。ムラサキツユクサはアヤメに並んで生えていますが、同じ色でありながら花の時期はずれています。植物には植物なりの都合があるのでしょう。

自然の変動は自由自在な感じがします。多様な役者そろっていれば、状況の変化に応じて登場人物がかわりながら、全体の平衡は保たれて、また次の環境変化に対応していくようです。環境の変化で不利になった種も、微地形・微気象の隙間にしぶとく生き残っています。それを根絶やしにするのは異常に増えた捕食者、特に人間の圧力のようです。人間は、種としての存続に必要なもの以上に欲し、奪い、蓄え、支配力に転化しようとします。人間は自然のバランスを崩し、復元力を損ないます。

動けない植物は環境変化に応じて栄えるものと滅びるものがある、適者生存の貫徹する存在だと思われがちですが、それでも隙間に生き延びるものがいます。ましてなんとか良い環境に移動しようとする動物は、ダーウィニズムを単純に適用する事は出来ません。弱肉強食・適者生存とばかりは言えません。淘汰されて強いものばかりが生き残るわけではないでしょう。むしろ、時間とともに多様化がすすみ、一見弱そうな取り柄のなさそうな種が、特化された環境で生きながらえています。

さらに、家族や群れをつくる動物では、助け合いがあって、弱い個体も生き残るケースがあります。もちろん、そうではない群れもあります。種の存続のためには、弱い個体を犠牲にするケースも多いでしょう。弱い個体を群れで支えるには、何かメリットがあって、例えば知識経験が年老いた個体に蓄積されていることもあるでしょう。群れ内で獲得食物が分配される事で、恊働関係が維持され、環境の変化に適応するフレキシビリティーが大きくなるかもしれません。餌が豊富ではない狩猟動物や厳しい環境で生きる動物は、日常的に淘汰圧が強いので、群れの中でまで競争して淘汰する事は遺伝子の多様性を損なうかもしれません。植物の場合も群落を作る事で環境を有利に変化させて種の存続をはかるケースがあります。種内で優生思想を押し付けて、弱者を切り捨てることは進化・繁栄につながるとは限らないとわかります。

まして実力によって生き残るのではなく、親の資産や地位、学歴や組織・集団の力に依拠して強者の仮面を被っている人間が、平然と弱者を切り捨てたり、これから実力を身につけ仕事をする若い世代に武器を持たせて殺し合いをさせるなどは、生物としては最低の行動と思われます。

by maystorm-j | 2014-07-02 08:31 | 社会