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2012年 12月 31日
選挙の敗北を考える  その4 未来の党にはリアリティーが欠如
選挙直前になって、原発に反対する人々がやっと結集できるかと思われたのが、日本未来の党の結成でした。公示日の直前になって滋賀県知事の嘉田由紀子さんと山口県知事選に惜敗した飯田哲也さんが突然に呼びかけるという形で、生活第一党や亀井静香さん等TPPに反対する議員達、社民党を離れた阿部知子さんなどが結集しました。国会議員の人数としては生活党から移った小沢一郎さんのグループが圧倒的に多いのですが、嘉田代表は「小沢さんを利用させてもらう」と断言し、要職につけることを避けました。

東日本では、西ほどには嘉田さんの知名度は高くなくありません。関西広域連合として大飯原発の再稼働に反対していたはずが、いつの間にか橋下大阪市長と関西財界に引きずられて再稼働を一時的にせよ容認し、いまだにそれが続いているという点で、果たして反原発の旗手と認識されるかにも疑問がありました。以前から琵琶湖の浄化問題などで、環境行政に正面から取り組む学者出身の知事としては知っていました。そこから、嘉田さんの原発に対する姿勢には疑いはないのですが、スローガンを「卒原発」とした事も、判りにくい印象でした。

飯田哲也さんの反原発は、エネルギー問題への視点を中心としています。自然エネルギーによる発電を科学的・技術的・経済的、多面的に実現を目指す運動で、その事は間違いなく正しいのですが、原発の存在が与える恐怖感や現実に起きた事故による放射能被害に対するリアリティーに真正面から対峙しているとは言いがたいところもあります。

「卒原発」という方針は、現実の原発をどうするか、放射能に対してどう対応するかというリアルな問題より、これからどんなエネルギーを利用するかという未来の方針選択を問うものです。東と西の意識、危機感の違いがあるのでしょう。日本未来の党の政策綱領http://www.hatatomoko.org/mirainoseisaku.pdf を見ると、「福島」は一度も出てきませんし、「東北」もありません。現実に起きている被害・被災に対する具体的な指針も対策もないどころか、意識にさえ上っていないのではないかと疑われます。

宇都宮けんじさんが都知事選の統一候補に登場した時は、その流れで自民公明・維新・民主に対抗する統一勢力が結集するのではないかという期待がありました。東京を見る限り、首相官邸前の抗議行動を主導したと称する「首都圏反原発連合」は、選挙に関しては「洞が峠で日和見」を決め込みました。1000万人署名運動の文化人達は全く動く気配も見えませんでした。争点を原発に絞った結果、反TPP、
反増税、反改憲などに取り組んできた市民運動も、正面に立って結集を呼びかける事にはなりませんでした。

共産党は瓦礫問題で正面に立つ事を避けていましたし、小選挙区全てに候補者を立てる方針が固定的で、一つに結集するというベクトルは当初からありません。社民党は言っていることは全ていいのですが、それで闘う戦闘集団かというとまるで逆で、元祖反原発の語り部、講釈師という感じです。

選挙の結果を見ると、はたして未来の党に結集した事が良かったのか、あるいは個々に闘って終ってから大同団結する方がダメージが少なかったのか、はっきりしない所です。すくなくとも、未来の党の登場がワクワクするような可能性と賛同を得るものではなかった事は間違いありません。また、選挙後の分裂も、さもありなんという感じがします。

宇都宮けんじさんが、ほとんど何も欠点が見つけられないような候補だったにもかかわらず、惨敗に終ったことからも、ただ小異を捨てて大同につく統一で勝てるというものではない事が示されました。むしろ、ただ統一に頼るなら、それは「お任せ民主主義」の延長でしかないと思われます。

by maystorm-j | 2012-12-31 20:47 | 社会
2012年 12月 29日
選挙の敗北を考える  その3 反原発意識は深化しなかった   Twitter MaystormJournal 12月1日〜6日
11月27日から12月5日まで、仕事で関西にいました。神戸のデパートで展示販売でしたが、本来は仕事場にこもって作るのが本業ですから、売り場に10時間立ちっぱなしで、立ち寄る人に話しかけるのは得意な仕事ではありません。それでも来客や店員、社員食堂の雰囲気など、10月に行った新宿のデパートとの違いはいろいろ感じました。

後段のツイッターを書き写して、ここまでで6時。昨夜来の雪をかきにまだ暗い外に出る。30cm。この冬初めての本格的な雪だが、豪雪地帯の人が聞いたら笑うだろう。寒冷地のために融ける事がないので、少し丁寧に雪を積んでいたら1時間半かかってしまった。とりあえず人一人通れるだけでよければ30分で終る作業。一軒一軒やり方は様々だ。雪かきの後の朝風呂。風呂上がりに氷が浮かぶ水を浴びるのも、いつもどおり。残念ながら朝酒とは??

さて本題「選挙の敗北を考える」に戻ります。尖閣問題で戦争が煽られ、外国人客が激減し、売り上げも落ちた時期の新宿に較べると、神戸のデパートは明るく、売り上げも順調という事でした。元町という土地柄か、客層はアッパーミドルの中高年とその子女、若い家族連れは金持ちとは言えないまでも安定した暮しを感じさせます。女性のファッションもレベルが高いのですが、一様にブーツを履いた「プードル風に刈り込んだ羊の群れ」を感じました。もちろん、原発や放射能の話題も、直近の選挙の話も聞かれません。何人かの店員さんにそれとなく話題を振ってみても、原発の話を避けるというより、ただ「原発いやあね」という反応です。いじめいやあね、戦争いやあね、貧困いやあね・・・間違いなく善良な人々の正しい反応ですが・・・

関西ということで、現実感が薄いこともあるでしょう。避けにくい放射能汚染が身の回りにあるわけではなく、なんとなく福島やその周辺の食品に気をつければいいという程度であれば、電気代が上がることや経済が停滞するという論調の方に傾きます。健康や命と電気代や大企業の儲けを較べるべくもないのですが、健康や命の危機が現実感をもっていない状況におかれている人々には、その正論はとおりません。

信州では一番汚染された軽井沢に住んでいても、実際に汚染を測定している数字を見なければ実感が湧かないという事があります。福島で起きている事は、自分から証言を拾い、映像を探し、時には講演会に出かけて、想像力を全開にしなければなかなか理解できないこともあります。マスメディアのみの情報で作られた気分としての原発反対が多かった事を見落として、国民の過半数が原発反対なのだからと、選挙の争点に一点集約したのは、間違っていたのではないでしょうか。

反原発を争点として、有権者に選択を迫るためには、国民の意識の中でもっともっとその問題を深化させなければいけなかったと思われます。そのためには、我々自身が多様なメディアを駆使する必要がありました。同調する者ばかりが東京の一角に集まって声を挙げても、国民には「再稼働反対」というシングルイッシュー以上には伝わりませんでした。部分的にはかなりの汚染があった東京周辺でさえ、充分にそれが周知されていない状況にもかかわらず、西日本の国民がどんな意識にあるかなど、検証したのでしょうか。都合の良い現象だけを見て、全体を見失った選挙運動だったように思います。

マスメディアは当初から自民や維新の勝利を予想していました。それが、勝ち馬に乗りやすい国民の意識を操作するという側面はありましたが、一方のネットではそんなはずはない、反原発が民意だという楽観が強かったと思います。状況を冷徹に解析する事を忘れていました。

Twitter MaystormJournal 12月1日〜6日まとめ

12月1日
MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
阪神大震災の後、被災した土地の価値は下がらなかった。土地持ちは再開発で残るか売れただろう。復興繁栄は格差が大きい。東北の津波被害は土地の価値をなくした。防潮堤やかさ上げで価値を復活させるか、新しい土地か。住民は土地に対する思いの強さもあれば、被災した所有地の価値計算もあるだろう。

MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
@STRKOO 経済と生活の中身の問題?バブル崩壊後、羹に懲りてなますを吹いてきたのでは。金持ちの貯蓄は増え戦費へ、無貯金者も増大。荒療治だが高額所得者と金持ち老人の金を消費と生産の回路に引き出さないと、日本は沈没する。この20年間、日本のGDP停滞は異常だ。貧困の再生産回路。

11月29日 MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
@MaystormJournal @strkoo 昨日から神戸のデパートで展示。神戸は極端に格差が大きい都市。物が満ち足りている人々が隣で展示する高額な日本人形を買って行く。癒しを買う心を否定はしない。銀行に寝かすよりはいい。経済を回さなければ、餓死、自殺、貧困はなくならない。

11月29日 放射能を考える佐久地区連絡会(脱原発支持 ‏@STRKOO
@MaystormJournal 日本の富裕層360万人世界2位 資産8千万以上 バブル崩壊後、大企業優遇、金持ち優遇の政策が続き、貧困などの問題を引き起こしている。しっかりセィフティネットとして生活保護を機能さてながら、新自由主義、強いものだけ勝つ社会から転換することが 必要。

11月29日 MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
@STRKOO 生活保護等のセーフティーネットが弱いことは明らか。しかし貧困問題の解決は、働きたい人に仕事があること。働けない人も地域社会での役割を持てること。経済発展=新自由主義ではない。経世済民の道を地域で探ることも必要だろう。

11月29日 r-dan佐久 ‏@jinenyajp
@MaystormJournal @STRKOO 横から失礼いたします。グローバル経済から広い意味での地域内自給経済へ移行しないと貧困問題は解決しないでしょうね。協同組合運動や生産・消費提携運動などに未来がありそうです。

MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
@jinenyajp @MaystormJournal @STRKOO 価格を軸にした量販システムに対し、地域内で生産者と消費者が質を軸に流通を構築することは今後さらに拡大望む。一般消費の3割ぐらい?残りは輸出と流通販売のプロが広域で安定した供給。小売のプロが減ったと思う。

r-dan佐久 ‏@jinenyajp
@MaystormJournal @STRKOO 広い意味での地域内自給経済とは 「地域を超え、ある目的意識に基づいた産地と消費地を繋ぐ経済活動」です。表面的には一般的な産直との区別がつきにくいかもしれませんね。

MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
@jinenyajp @MaystormJournal @STRKOO 大手スーパーや量販店は一種の産地直送システム。複雑な流通で小売価格が高くなり、零細小売業とデパートは負ける。一方、自然災害や円高、外圧などのリスクを複雑な下請け、仲買仲卸、小売の重層構造が分散してきた事も。

12月2日
MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
原発に絞った選挙の争点は選択を複雑にしている。私はこの国が戦争をするのかしないのかの選択が問われていると思う。戦争は外からやってくるものではない。前線であれ銃後であれ、国民の一人一人が何かの役割を担って戦争は起きる。改憲、徴兵、派兵、戦争への道を鼓舞する勢力に勝たせてはならない。

原発も小泉新自由主義路線もTPPも背後にはアメリカの戦略。米中双方の政権が不安定だった時期を狙って、米軍産複合体は中国に対する挑発を日本にやらせた。イラク、アフガンの失敗で強まる米国内の批判をかわすため、日本を前線に送り、武器を買わせる。アメリカに踊らされる亡国の道を止めよう。

昨夜から冷え込んだ神戸元町駅前でビッグイッシュー3冊買う。長野県内では手に入らない。今年流行りはシングルイッシュー。一つの課題を追求する市民運動ではいいだろうが、国の未来を決める政治運動ではあやうい。状況を俯瞰し、全体を解析し、総合的な判断と方針を出すこと。

12月3日
土曜の晩は神戸市新開地の安宿泊。昔は浅草のような繁華街だったらしい。交通の便は良いが、元町に比べて人通りは少ない。震災の影響よりも、時代の変化によるのか。来週から神戸はルミナリエの季節。軽井沢でも電飾を施して人に見せるのが流行る。虚飾の眩さより、夜の港や沖に見える光、高原の星空。

阪神大震災の後、長田の零細家内工業、アパート住まいの貧困層や高齢者の生活再建は困難だった反面、復興が見込まれる土地の価値は下がらないので大きな格差。東北の津波被災地では、土地の価値が無くなった上、ローンの抵当が残っていれば身動きが取れないのでは。東北ではルミナリエはあり得ない。

夏以降、東京のデパートは客足の落ち込みが明らかに見えた。中国語をはじめ外国語があまり聞れず静かだった。戦争を煽った石原不況。始めての売り場なので去年との比較は出来ないが、神戸ではその影響は見られないと言う。いかにもアッパーミドルという人が多い。三世代連れ立っての買い物が多い。

稲作農業国になって以来、日本の土地神話の歴史は古い。土地価格が高く、工場や住宅建設に大きな負担。銀行は融資先の能力よりも担保の土地価格を重視する。土地の私有制度と価値意識がこれほど強くなければ、津波被災地の復興も放射能からの避難もかなり自由度が高くなるはずだ。郷愁と縛りは異なる。

12月4日
島薗進著「日本人の死生観を読む」読了。福島の被曝について著者の緻密なツイートを読んできた。http://twilog.org/Shimazono 多くの人が突然に命を奪われ、行方も知れない。被曝の恐怖を抱えたまま、異郷に彷徨う。隣国に拳を振り上げ戦争を叫ぶ。日本人のありようを根源から捉え返す時。

12月5日
阪神大震災の被災地神戸から京都、名古屋、篠ノ井経由で軽井沢へ帰路。神戸は復興賛歌ルミナリエ直前。米一粒も産まない都会の土地が復興を生み、豊かな農水産物を産み出していた津波被災地の土地は価値が無くなる。木曽谷の狭い斜め地に張り付くように建つ家々に住む人々にとって土地とは何だろう?

RT:木野龍逸 (Ryuichi KINO) ‏@kinoryuichi
江東区による竪川公園の行政代執行。公園を白い壁で囲って野宿者排除。一般の人も使えなくなる。別に公園の改修するわけじゃなく、単に野宿者を排除したいらしい。支援者が演説で、以前の代執行で野宿者が追い出されるのを見ていた中学生が、そういうことをしていいんだと思って野宿者を攻撃したと。

RT:木野龍逸 (Ryuichi KINO) ‏@kinoryuichi
承前)中学生の論理も無茶苦茶だが、現実に江東区がやっているのは、野宿者を攻撃した中学生と変わらないのではないか。支援者はまた、矢面に立っているマスクの職員らに、弱い立場のものがさらに弱いものを叩く、弱いもの同士で殺し合いをするのを止めたいと演説。まったく同意。

RT:木野龍逸 (Ryuichi KINO) ‏@kinoryuichi
江東区による竪川公園の行政代執行、職員らが突然、退去しはじめた。公園の入口を自分たちで塞いでしまったので、横の金網をよじ登って帰って行く。やってることが、ちょっとおかしくない?( #OurPlanetTV live at http://ustre.am/HWgJ )

RT:放射能を考える佐久地区連絡会(脱原発支持 ‏@STRKOO
ひとごとを他人事と思えない方々が 参加する市民活動。

MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
@STRKOO 20才の頃「水俣病を告発する会」に参加。「義によって助太刀いたす」という言葉に引かれた。でも、患者さん達の前で、何が出来たろうか。週間金曜日11/2号、石牟礼道子さんの言葉「悶えてなりと加勢する」・・・「でも患者さんたちに対しては、悶えるしか能がありませんでした」

12月6日
20才をちょっと過ぎて「水俣病を告発する会」に参加した時。「義によって助太刀いたす」という言葉に魅かれた。でも、患者さん達の前で、何が出来たろうか。週間金曜日11/2号、石牟礼道子さんの言葉「悶えてなりと加勢する・・でも患者さんたちに対しては。悶えるしか能がありませんでした」/続

前続/石牟礼道子さんの言葉「瞬間的に悶えている・・・一体化する時・・・魂が抜け出す」。一瞬の想像力とすら言う事も出来ない。近代的自我の対極、宮沢賢治の「おろおろ歩く」に通じるのかな。石牟礼さんと藤原新也氏の対談と写真「なみだふるはな」も是非。

奥に控えて日本を操作する米国が、この選挙で狙うのは集団自衛権、9条改憲、軍備増強、前線で米軍の肩代わりです。原発、TPP、増税などは「奥様が鼻をムズムズ」っとしただけで、霞ヶ関官僚が仕上げてくれる。改憲は言うなりに動く国会議員とマスコミに煽動される国民を増やさなければ通らない。

原発・TPP・増税推進の候補者達は、議員になっても見せ場がない。全てアメリカの指図で官僚達がやってくれる。邪魔しなければいいだけだ。靖国参拝、戦争煽動、日の丸行進、軍服を着て戦車や戦闘機に乗り、我こそ愛国者と叫びたいだろう。この選挙は、日本が戦争する国か戦争しない国かの分かれ目。

by maystorm-j | 2012-12-29 09:04 | 社会
2012年 12月 28日
選挙の敗北を考える  その2. あえて民主党に投票の総括
前回に引き続き、衆議院選挙を振り返ってみたいと思います。今回は特に地元の小選挙区の問題について、自分の投票を総括します。

私の住む長野3区は、浅間山や八ヶ岳に囲まれた千曲川沿いの盆地を中心とする東信(東信濃)とよばれる地域です。一番大きな都市と言っても合併で人口16万人程になった上田市の他は、佐久市、小諸市、千曲市と、いくつもの町村で構成され、有権者数は40万人。

小選挙区制になる以前は、自民党の羽田孜と井出一太郎(後にさきがけ)が北と南で共存していました。小選挙区になってからは羽田孜の指定席となるのですが、第41回総選挙の結果を見ると、羽田孜(当時新進党)16万票に対して、井出一太郎の後継者井出正一は7万票で落選しています。政治経験のない割には7万票というのは手堅くまとめる後援会の存在や、上田と佐久に分かれる経済圏の対抗意識などがあったのでしょう。

羽田孜は短期とは言え首相を経験するのですが、選挙ではその後回を重ねるごとに得票率を落として行きます。井出正一と争った第41回の得票率が62%だったのですが、61、59、51、前回は48%に落ち、自民党37%票差では3万票と迫られます。

今回は羽田孜が高齢のため引退する事は前から予想されていて、参議院の羽田雄一郎(大臣経験)が衆議院に乗り換えて出馬するものと考えられてきました。しかし、直前になって民主党はそれを世襲制の廃止を理由に公認しないと決めたため、突然指定席が無くなり波乱の選挙区になります。ただでも民主党に対する世間の風当たりが強いときに、あえて敗北を強要するような党本部の姿勢からは、今回アメリカの指示で突然繰り上げた選挙には、始めから負けるためのシナリオが書かれていたように思われます。(私はもとから民主党支持ではありませんが、今回の選挙について理解するために民主党の側からの視点も必要と考えます)

民主党県連は急遽、県会議員の寺島義幸を立候補させます。県議としての知名度はありますが、首相経験・大臣経験の羽田親子に較べると、いかにも見劣りする候補です。上記の事情で取り組みも遅れ、民主党の不人気もあり、苦戦が予想されていました。自民党の追い風と同時に、過去4回出馬を見送ってきた佐久地域の井出系から今回は井出庸生がみんなの党で出ています。他にも維新の会と共産党が候補を立てます。ひじょうに読みにくい選挙区になったと私には思われました。

長々と前置きを書きましたが、小選挙区ではたった一人の当選者、誰に勝たせるのかの選択が毎回悩みの種です。自分に一番近い政党が候補者を立てられるとは限りません。誰が一番ましか、あるいは誰が一番悪いかという相対的な選択になります。理念に基づく日常的な市民運動と違い、数の論理で一人の国会議員を送り出す作業です。私たちが直接関与しにくい国会という場での効果を考えて投票せざるを得ない不自由さが小選挙区制にはあります。

今回、リベラル側というか、原発・TPP・増税・改憲に反対する側は選挙の焦点を反(脱、卒)原発に絞り込みました。その経緯などについては多くの疑問がありますが、別に書きたいと思います。原発問題を考える限り、長野3区の候補者(民主、自民、みんな、維新、共産)の中では共産党しかいないのは明らかです。組織論や運動論では合わない点もありますが、これまでも共産党とは地域の問題で一緒にやってきました。しかし、党勢拡大のために全選挙区に候補者を立てることが、時には票を分散させる利敵行為につながる事も毎回指摘されてきたことです。今回は市民運動側からの働きかけもあって、東京都知事選では宇都宮候補推薦に共産党も足並みをそろえました。

いかに候補が乱立しているとはいえ、今回も長野3区では共産党が勝つ可能性はありません。共産党への投票はいわゆる死に票となります。もちろんそれでも意思を表現するという意味で投票することもあるでしょう。しかし今回の選挙はそのような「平時」の意思表示ではすまない厳しい局面にあると思われました。原発を止めたいという国民が過半数だと、反原発側には楽観がありました。選挙にいたる経過からは、アメリカが日本を改憲と集団自衛権、戦争加担の道へ誘導する好機と捉えて、自民党と石原、維新の会などを操作している構図が見えています。

自民と維新の路線は、動き出すと後戻りが難しいものです。止められるうちに全力で止めなければなりません。長野3区では維新の勝つ可能性はないでしょう。問題は自民党です。民主党の指定席が崩れ、さらに井出系を引き継ぐみんなの党が民主票を食います。選挙の分析が得意なわけではありませんが、周囲の空気からは自民党がトップになる可能性もあるように感じました。ここから出る結論は、自民を落とすためにあえて民主に投票するということです。小選挙区で自民党候補を落とせば、比例区で返り咲いても当選者は一人減ります。

選挙結果は、民主党69,843票27.8%、みんなの党67,750票26.9%、自民党62,539票24.9%、維新の会29,905票11.9%、共産党21,433票8.5%。上位3人は接戦でした。

意外だったのは、みんなの党が井出正一最後の得票7万票にせまったことです。後援会票の他に地域票や行き場を失った市民票もあったのでしょう。みんなの党には一部ですが、反原発反放射能の運動を進めた議員もいます。とりあえず自民党当選者を一人減らすという私の投票目的はかなえられました。実に悔しい、情けない選択です。二度とこのような選択をしたいとは思いません。そのためには、地域から、市民運動の中から勝てる候補者を育てていかなければならないでしょう。

この総括に対しては反論のある方が多いと思います。次の参院選は半年後に迫っています。今回のような惨敗を繰り返すことはできません。活発な議論がまき起こる事を願って、あえて恥ずかしい選択の経緯を書きました。

by maystorm-j | 2012-12-28 07:48 | 社会
2012年 12月 26日
選挙の敗北を考える 1       Twitter MaystormJournal 11月25日〜30日 まとめ
ひと月前のツイートを読み返しています。宇都宮けんじさんが都知事選に立候補し、反原発にとどまらず様々な問題に明確な姿勢を表明していきます。しかし、人間の側に立つ、暮し、健康、平和・・・姿勢は明確でも答えは簡単ではありません。ご本人が誠実であればある程、強いリーダーシップや単純な回答を求めたがる「お任せ民主主義」には受けが良くなかったのかもしれません。

結果は、石原都政を引き継ぐ猪瀬候補の史上最大という得票の4分の1という惨敗に終りました。都知事選の総括や反省は、いまだ十分に議論されてはいません。衆院選挙については、そこはもっと丁寧に議論しなければなりません。確かに、投票の集計過程で不正が行われた可能性はあり、それを明らかにする事は次の参院選のために必要ですが、不正があばかれたからといって、参院選に勝てるわけではありません。

脱原発というシングル・イッシューに集約した選挙運動が間違ってはいなかったか、運動の前半みあたる11月下旬のツイートを読み返しても、大きな疑問が残ります。少なくても、私の意識は暮らしの経済、仕事の経済、社会の経済に集中しています。国家や大企業の経済を全面に掲げる新自由主義に対する反発から、経済を語る事をい嫌う意識が反原発側にあったのではないでしょうか。

一昨日、東京での展示から戻って、友人と電話で話しましたが、今回の選挙の一番の敗因は経済を語らなかったことではないかというところで一致しました。経済の落ち込みから来る閉塞感は、高齢者の不安から消費減少を招き、生産者・製造業を逼迫させ、雇用をなくし、対外的な緊張高揚に流れます。改憲と戦争への道に起点はある経済の困窮を見逃してはならないでしょう。

震災の被災地でも、ボランティアに頼る復旧から、地域経済の再建や新しい生活圏の構築などの課題に移ってきています。

選挙敗北の総括と反省、今後の方針を早急に議論して行かなければ、半年後の参院選で再び敗北するでしょう。多くの人々が、見える形で発言し議論に参加する事が望まれます。特に、地域で幅広い年齢層や職業,社会的立場から発言し、連携を模索して行く事です。

Twitter MaystormJournal 11月25日〜30日 まとめ

11月25日
RT:宇都宮けんじ ‏@utsunomiyakenji
有楽町で山羊に遭ったのには驚きました。昔、我が家でも半農半漁の生活で乳搾りのため山羊を飼っていました。山羊に餌をやるのは私の仕事。山羊は自立心の高い生き物で、あまり人間の言うことは聞きませんが、かわいがっていました。鶏・犬も、牛もいて、にぎやかな家でした。

RT:宇都宮けんじ ‏@utsunomiyakenji
有楽町での街宣も無事終了。応援にかけつけてくださった皆さんありがとうございます。驚いたのは、神奈川県伊勢原市からヤギの普及に取り組んでおられる元校長先生が、ヤギと一緒に来てくださったこと。終了後ヤギを囲んで交流しました。 http://ow.ly/i/1akzp

11月26日
MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
軽井沢や佐久地方では今もヤギを飼っている人がいます。長年、佐久の種畜牧場はヤギを生産。昭和30年代、河原や空き地には牛がつながれてロープが届く範囲の草を丸く食べていました。行政が公園にして、芝生や遊具を置きますがどことなく寒々しています。子供が「未知」に遭遇しないせいかな?

子供に限らず、人は未知と遭遇して知恵をつけ技術を磨くのでは。ゆとり教育の考えは良かった。今や暮らしの隅々まで行政に管理を任せ、既知の快適さに身を委ねる。役場ではいくつもの関係部署が判を押して町長が最後に決済するうちに管理者意識が出来上がる。市民の放射能測定は未知との遭遇に始まる。

測定しやすく量も多く、半減期が比較的長いセシウムの分布を中心に放射能汚染が論じられている。事故初期のヨウ素の動向はまだ未解明。DAYS JAPAN広河隆一さんの言葉「最初の小児甲状腺がんの症例の報に接して」http://daysjapanblog.seesaa.net/article/294638739.html …2ヶ月前の文章が今ますます重い。

RT:孫崎 享 ‏@magosaki_ukeru
橋下徹氏対宇都宮健児氏;二人の(元)弁護士の生き方が日本の政治を代表的に表している。橋下徹氏は消費者金融の会社側の顧問弁護士の経歴。それが今国政をうかがう勢い。他方宇都宮健児氏は消費者金融の被害者を救済する側で活躍、法律改正の中心人物。どちらを支持するかで人間の生き方が問われる。

RT:hatupi ‏@hatupi
最近、必要でないとこにお金をかけすぎていると思う。何が必要でそうでないか、人によってちがうのだろうけれど、復興に必要なものって「お花畑」や「ボランティアなお茶のみ場」ではないと思う。

MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
地元で行われる反原発の映画会情報を、東京の人が「発見」して地元の市民運動が知る。お互いの連絡がとれていない。衆院選で統一候補を立てるどころの話ではない。自然保護運動等では地域や運動間の連絡はMLやウェブサイトで密に展開。来年はなんとか時間を作って、地域のささやかな新聞を作りたい。

RT:水野誠一 ‏@SeiichiMizuno
東電や関電が原発停止による燃料コストアップを理由に値上げしようとしてるが、この中電の努力を見倣ったら?!脱原発に必須の天然ガス調達で 中部電と大ガスがあけた風穴|Close Up|ダイヤモンド・オンライン http://diamond.jp/articles/-/23775 … @dol_editorsさんから

RT:hatupi ‏@hatupi
@Koharu24 地元民に必要なのは、今は自立だと思っています。善意のボランティアさんには、寄り添っていただくだけでありがたいです。もし、こちらへ来ていただけるのであれば、何度も足を運んでくださるだけでいいと思っています。被災地ではない所にいる方々は、今何を必要としていますか?

RT:hatupi ‏@hatupi
@Koharu24 ボランティアさんは減っています。来て頂いても仕事がありません。それを作ってまでも来ていただいた方が良いのかどうか解りません。できるものなら、陸前高田へ移住して頂いて、一緒に新しい陸前高田を作っていただければと思いますが、それぞれに自分の生活がありますものね。

11月27日
RT:hatupi ‏@hatupi
こんなに読めない選挙って今までながったべな(笑)

MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
@hatupi いろんな人達がついたり離れたり。言う事もころころ変わるように見えますが、私が一番注目しているのは、戦争したがっているかどうかです。隣国と喧嘩し、軍備を増やせ、憲法を変えろ、徴兵だ、原爆だと騒ぐ人達。戦争は、人の暮しも仕事も町づくりも全てを押しつぶします。

hatupi ‏@hatupi
@MaystormJournal 私もそう思っています。宣伝の上手なタカ派の方々は、徴兵制を言ってますからね。何の準備なのか、国民は考えて気づいて投票してもらいたいです。

11月28日
MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
TPPを進める民主党、財務相、外務省の後ろにはオバマさらにグローバル資本。集団自衛権、改憲、海外派兵を主張する安倍自民、維新の会の後ろには米軍産複合体。圧力の回路は一本道ではない。日本をハンドリングする力に対する意識が未来の党は少し弱いと感じるが、選挙では勝たなければ未来がない。

放射能を考える佐久地区連絡会(脱原発支持 ‏@STRKOO
日本未来の党 私はこの政権によって日本人が足るを知る生活に移行できることを 望んでいます。アクセルいっぱい、経済最優先で生きるのでなく、ヨーロッパのような静かな日曜日のある生活もいいのではと思っています。

MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
@STRKOO 足るを知るなどと言えるのは、足る以上を得ている人が言う事。土日祭日も働いて、それでも足りない人がたくさんいることを知るべし。仕事がない年末年始、年越し出来ない恐怖の派遣社員や日雇い労働者。私も物作りで40年。土日祭日とは無縁の暮らし。優雅な茶人の言葉を語る勿れ。

MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
@MaystormJournal @strkoo ヨーロッパの優雅さは、過去から現在まで植民地から収奪した富の蓄積に支えられている。その優雅な生活を支える為にどれだけの中南米、アジア、アフリカの人々が殺されたか。今は 移民の低賃金で支えられ、職を奪われた若い白人が極右化する。

11月29日
MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
政権交代の希望を打ち砕いたのは霞が関官僚だけではない。後ろにグローバル資本や米軍産複合体の交錯する力。今回の選挙では、日本の改憲軍国化とTPP圧力として自、維新、民を操作。それを破るためには、反原発に集約した未来の党に勝たせよう。しかし敵の狙い戦争、亡国、棄民である事は認識必要。

放射能を考える佐久地区連絡会(脱原発支持 ‏@STRKOO
@MaystormJournal 「足るを知るなどと言えるのは、足る以上を得ている人が言う事。」しかし今は収入が少なくとも、蓄えはせずとも、消費はどんどん、と言う人も多くいるように感じられます。老いも若きも。 経済優先から生活重視の世の中に変える必要はあるかと。

MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
@STRKOO 経済と生活の中身の問題?バブル崩壊後、羹に懲りてなますを吹いてきたのでは。金持ちの貯蓄は増え戦費へ、無貯金者も増大。荒療治だが高額所得者と金持ち老人の金を消費と生産の回路に引き出さないと、日本は沈没する。この20年間、日本のGDP停滞は異常だ。貧困の再生産回路。

MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
@MaystormJournal @strkoo 昨日から神戸のデパートで展示。神戸は極端に格差が大きい都市。物が満ち足りている人々が隣で展示する高額な日本人形を買って行く。癒しを買う心を否定はしない。銀行に寝かすよりはいい。経済を回さなければ、餓死、自殺、貧困はなくならない。

放射能を考える佐久地区連絡会(脱原発支持 ‏@STRKOO
@MaystormJournal 日本の富裕層360万人世界2位 資産8千万以上 バブル崩壊後、大企業優遇、金持ち優遇の政策が続き、貧困などの問題を引き起こしている。しっかりセィフティネットとして生活保護を機能さてながら、新自由主義、強いものだけ勝つ社会から転換することが 必要。

MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
@STRKOO 生活保護等のセーフティーネットが弱いことは明らか。しかし貧困問題の解決は、働きたい人に仕事があること。働けない人も地域社会での役割を持てること。経済発展=新自由主義ではない。経世済民の道を地域で探ることも必要だろう。

RT:森田実 ‏@minorumorita
1)東京の大マスコミの大罪。東京の大マスコミは、平和と戦争の問題に関する議論を巧みに回避し、細かい内政上の問題ばかり議論し、国民の関心を平和と戦争の問題からそらしているが、これは大きな罪である。いまこそ、平和と戦争の問題を真正面から議論しよう! 「小を専らとし、大を失う」日本の諺

RT:森田実 ‏@minorumorita
2)安倍自民は政権をとったとき、尖閣諸島日本の施設をつくることを計画している。いま、これを実行すれば、中国海軍が軍事行動を起こし、尖閣諸島に上陸した日本人の身柄を拘束する可能性がある。このときに日本の自衛隊が行動を起こせば、日中間に軍事衝突が起こる危険が生ずる。

RT:森田実 ‏@minorumorita
3)安倍氏はこれを承知で尖閣工事を強行するのだろうか。そうなれば日中戦争になる。安倍自民・石原維新極右連立政権は、集団的自衛権の行使、憲法第九条の改正、従米軍国主義への道を進むだろう。すべての国民、すべての政治家、すべての政党は、この平和と戦争の問題に最大の関心を示すべきである

RT:森田実 ‏@minorumorita
4)しかし、実際は、政治家は内政上の問題ばかりを論じている。由々しきことである。いますべての政治家、政党が、平和と戦争の問題に集中すべきである。東京の大マスコミの影響力は大きい。国民を間違った方向に導かないでほしい、と強く願い。

MaystormJournal 寺山光廣 ‏@MaystormJournal
小沢氏政治には批判的だが検察の弾圧には反対。民主党に投票していないので、内紛は埒外。飯田哲也氏や坂本龍一氏とは肌が合わない。それでも、未来の党への集合には賛同する。アメリカのハンドルのままに、TPPで身ぐるみ剥がされる事も、改憲、国防軍、戦争の道に踏み出す事も、ここで止める闘い。

11月30日
仕事で来ている神戸大丸から5分も歩けば海に。震災の時には被害が大きかった所だ。建て替えたビルの隙間に古い小さな家が残る。東京の下町の光景との違いが、私には見分けられない。年月の経過もあろうが、東北で見た光景と結びつかない。被害の顔は場所によっても人によっても異なるのは当然だろう。

神戸の海辺の公園。周囲には多数の奇を衒うモニュメンタルな建造物。記念碑や彫像。陸には数隻船が展示。空を切って高速道路。夜明けの光にカモメが舞い、ホームレスが起き出す。信州の寒冷地に住む私には馴染みのない光景だ。中華街では早起きの肉屋さんが大きな牛刀を振るっていた。やっと人心地が。

RT:(11/29)村上俊之 ‏@sanrikumurakami
とてもたくさんの支援が集まる項目がある。一本松然り、津波メモリアル然り。でも同じ地域に、仮設住宅で住む身寄りのない一人暮らしのお年寄りがいる。支援は行き届いているとはいえない。なにかおかしくはないか?。声が寒空に吸い込まれていく・・・

RT:hatupi ‏@hatupi
陸前高田市は、誰に聞いても、家族や親族、友人に複数の津波犠牲者がいる。家では7人。友人を入れると、10人は越える。こんなにたくさんの犠牲者を出したのだ。出たのではなく、出したのだ。と私は思う。なぜこんなに多くの犠牲者を出したのか、検証もなく公共施設の位置やかさ上げが決まる。なぜ?

by maystorm-j | 2012-12-26 07:17 | 社会
2012年 12月 11日
ハーモニカが欲しかったんだよ、どうしてか、どうしても・・・小沢昭一さん逝く
戦後3年足らずで生まれた私の小学生時代は昭和の30年代と重なります。焼け跡も闇市も記憶にはありませんが、いま思い返せば、いたるところに敗戦の残り香は漂っていました。玉電という路面電車で時おり出かける渋谷の、ションベン臭いガード下には、靴磨きに並んで白い衣装で傷痍軍人が弾くアコーディオンの音が響いていました。アコーディオンを弾いてどれだけの喜捨を得ていたのか、子供に判るわけはありません。音楽会に行くことなど考えられなかった育ちですから、私にとっては最初に聞いたライブ演奏でした。

ハーモニカの音はアコーディオンとよく似ています。蛇腹のふいごで空気を金属リードにあてるかわりに、口で呼吸する空気を送り込むのがハーモニカと言えます。小学校の音楽で習う楽器と言えばハーモニカでした。吹くところが上下2段になった半音が出るタイプだったか、C調のみのものだったかさえ憶えていませんので、きっと当時はあまり上手ではなかったのでしょう。歌も下手で、音楽の時間は小さくなっていました。

そのうち、学校の音楽授業からハーモニカは消えて、リコーダーに替わります。さらに、吹くだけで吸う事の出来ないピアニカが登場しますが、ピカピカ光る小さなハーモニカに較べると何とも単調で魅力のない楽器です。音楽の先生が音大出のピアノ経験者になっていった背景があるのでしょう。小さな穴に口をあてるハーモニカはどうしても夾雑音が混じってしまいます。単音でメロディーを奏でる楽器と考えるなら、窮屈な感じがあります。

のちにウエスタンやカントリーソングなんかで聞いたハーモニカが、びっくりするほど豊かで騒々しく、時にしみじみと哀愁溢れる表現に、頭をガツ−ンとぶっ叩かれた気がしました。といって、一念発起してハーモニカの練習に励んだわけではありませんが、眼から鱗で新しい世界が見えるのは楽しいことです。小沢昭一さんのハーモニカはその新しい世界へ、もう一つの扉を示していました。きっと、クラシック音楽で育った人には、どこが新しいのだと眉をひそめるかもしれませんが、小沢さんの生真面目な猥雑さが、私の肌に合うのでしょう。昨日、小沢昭一さん死去の報がネットに流れました。テレビではきっと、戦争を煽る候補者達が絶叫していることでしょう。

なんだか、書きたいと思ったことと違う方向に行ってしまいました。
ハーモニカが欲しいという気持ちだけは小沢さんから感染していて、ろくに吹けもしないのに引き出しに7〜8本たまっています。



by maystorm-j | 2012-12-11 06:07 | 社会
2012年 12月 09日
脱原発・反TPPは脱米・脱戦争路線
衆院選挙を一週間後にひかえて、巷のマスコミ予想が盛んに行われています。どうやら多くは自民党の圧勝を予想しているようですが、その世論調査がデタラメである事も見えてきました。以前に書きましたが、マスコミの世論調査は「世論操作」だと言えます。候補者や政党の取り上げ方もひどく偏っているようです。東京のマスメディアには背後に様々な力が働いています。

民主党、自民党、維新の会などの右派が活発に選挙運動を展開しているのを横目に見ながら、リベラル側の結束が出来ないことに悔しい思いを募らせていた人はたくさんいた事でしょう。ぎりぎり直前に、嘉田滋賀県知事が日本未来の党を立ち上げ、やっと集結点ができました。生活が第一党や野田民主党から離れて迷走気味だった現役議員やみどりの風、社民党からの合流もあり、政党として選挙に臨む態勢は一応整いました。

日本未来の党の結集軸は「脱原発」であり、そのスケジュールを示した「卒原発」です。党を切り盛りしているのが飯田哲也氏である事からも想像されますが、なぜ脱原発なのかはその危険性、将来的な反経済性、反人間性に主眼がおかれていると思われます。さらに、原発の対極として自然エネルギーを推進するというエネルギー問題として把握されているでしょう。原発推進側が電力不足、エネルギー不足を宣伝しているのに対する反論として、有効な議論を主張するものです。

一方、原発・TPP・増税を主張する側は、自称第3極の合従連衡を経て明らかになってきたように、原発存続の中心的動機は「原爆の保有」です。先の自民党総裁選でも明らかですが、現在アメリカが日本の政権に要求しているのは、9条改憲・集団自衛権・軍備拡大・海外派兵です。日本の核保有、プルトニウム保有、原発推進等の核政策は、日本がアメリカの従属国であり続ける事を前提に許されるものです。日本がアメリカの先兵となり軍産複合体のお得意先であり続ける事を要求しているのが、この一年のアメリカの基本姿勢です。

TPPや増税問題は、アメリカの言うなりになる日本の財務・外務官僚達を動かして推進してきました。しかし、改憲と戦争への加担要求は国会議員の多数を傀儡とし、マスコミによる民意の操作抜きには出来ません。アメリカがこの選挙で目指すのは、改憲・戦争加担政権の樹立でしょう。アーミテージやナイの来日と圧力、石原氏のアメリカでの発言などを布石として、選挙に向けて工作が進められていたのでしょう。私たち有権者がこの選挙で選択するのは、日本が戦争をする国になるのか、戦争をしない国であり続けるのか、それを決める投票だと思います。

安倍自民党、石原・橋下維新らが明確に戦争への道を走っているのに対し、野田民主党とみんなの党はその辺が曖昧です。原発に対する態度も曖昧ですが、どちらもTPP推進を掲げています。TPPは明らかにアメリカを中心とするグローバル資本隷属路線ですから、その基本スタンスが変わらない限り、アメリカの戦争加担要求を拒否する事は出来ないでしょう。あるいはTPPによって農業は破壊され、工業は隷属、医療・福祉が崩壊、国民生活は破綻・貧困化し、行き場のない閉塞意識が戦争願望にすり替えられていくという、戦前に見られたような多少時間をかけた道筋をとるものかもしれません。

私が住む選挙区ではリベラル側の統一候補を立てる事が出来ませんでした。市民運動の未成熟や組合運動上部の右傾化など、取り組みが遅れた原因はいろいろあります。この選挙に対しては、原発推進、戦争路線に反対する発言を繰り返すしかできません。この無念さを今後どう生かしていくか、どう活動を展開するか、地域の多くの人々と考えていこうと思います。

by maystorm-j | 2012-12-09 08:04 | 社会
2012年 12月 09日
信州宮本塾 [研究集会と総会] 12月19日
ぎりぎりの掲載になってしまいましたが、本日12月19日の集まりです。

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by maystorm-j | 2012-12-09 05:27 | 社会