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2011年 06月 30日
菅首相の新人事・・保安院審議官更迭と浜田和幸氏採用  6月30日 2011年
保安院の西山審議官が更迭されました。退職や辞職ではなく、人事異動でしょうから、その理由が明らかにされる事はないでしょうが、週刊誌では話題の人物になっていたようです。原子力の専門家ではなく、経産省ではTPP 担当から急遽移ってきていました。記者会見でそつなく解説出来る能力をかわれたのでしょう。今回の話題以前から、その子女が東電社員ではないかという指摘がされていましたが、その点についてはプライベートなこととして、いっさい質問に答えていませんでした。

週刊誌での話題にしても、子女の就職問題にしても、純粋にプライベートな問題を公的な場で追及する事は気持ちの良いものではありません。まして、本人ではなく親族の問題になると、その人権も絡むと思います。しかし、子女の東電就職が西山審議官に限らず、関係官庁に対し広く行われているとすれば、それは個人の問題の枠におさまる問題ではなくなります。東電の意図とその影響は明らかにしなければなりません。しかし、既存メディアに対しても子女の雇用が行われていて、鋭い追及にはならなかったと言われています。

5/27 週刊金曜日、横田一記「東京電力の正体 3」に、フジサンケイグループでエネルギー担当記者だった松沢弘氏の言葉が紹介されています。「私が知っているだけでも、大手メディアのエネルギー担当記者が子どもを東電に入れてもらうケースが二、三件あり、フジサンケイグループでも部長級社員の子どもが東電に入社しました。東電の担当者に皮肉を交えて聞いたことがあります。『新聞記者の子どもなんて出来が悪いでしょう。子会社にでも入れるのですか』と。すると『・・・本社に入れます。本社は何万人もの分母があり、分子の不良品(社員)が多少増えても不良品率は非常に低い。・・・子会社だと不良品率が高くなって経営に影響を与える・・・』と明かしてくれました。・・・」

既存メディアは電力業界からの広告収入で縛られているだけではなく、直接報道現場も、金とコネにまみれていると考えなければならないということです。震災当日、東電勝俣会長がメディア関係者多数を中国に招待旅行に連れて行っていたことが、田中龍作さんhttp://tanakaryusaku.jp/から追及されていました。最近、既存メディアが過去の政府発表の内容を検証する動きが見られますが、メディア自身の体質を問い返すことがなければ、今後「新聞離れ」はさらに進むでしょう。既存メディアに失望してネットで情報を受け取る人たちと、テレビにかじりついている人たちのとの二極化が進んで、その間での議論が成り立たなくなっていくように思われます。

西山審議官の更迭理由はともかくとして、震災翌日に「(1号機の)炉心の中の燃料が溶けているとみてよい」と記者会見で発表して更迭された保安院・中村審議官の問題は見過ごしにはできないことです。菅首相と枝野官房長官から、国民に不安を与えたということで、交代させられたと言われていますが、官房長官は中村審議官の名前も顔も知らないと、平然とウソを語っています。

保安院を経産省から独立させなければならないと、IAEA がからんで言われていますが、首相が直接介入すればいいというものではないでしょう。菅首相の人事にはきわめて恣意的なものを感じます。お友達採用と委員会の粗製濫造が目立ちますが、政府部内の人事についても、今回の、自民党からの浜田和幸議員採用は、理解に苦しむものです。直接的には亀井静香氏の押しがあったのかもしれませんが、浜田氏の公式ホームページhttp://www.hamadakazuyuki.com/を見るかぎり、菅首相の政治的理念とは「水と油」の関係、まったく相容れるものではありません。菅首相は自民党に打撃を与え、国民には挙国一致を見せたかったのかもしれませんが、亀井氏の意図は、延命をはかる首相を支持するかわりに、民・自双方のTPP 推進派にくさびを打ち込もうというこということなのでしょうか。

TPP に反対していく事は、震災後の社会を考える上で重要な事とは思いますが、復興構想委員会が新自由主義を打ち出している一方で、この人事はいっそう菅首相のでたらめさ、権力欲だけを浮き彫りにするものになりそうです。

追記
twitter を始めてから、当ブログ更新のペースが落ちています。簡便な表現には必ず落とし穴があることを自戒しなければなりません。つぎつぎと起きる事象に追われて、深く考える事ができなくなりそうです。感情だけをぶつけるような表現を避けようと思うのですが、一方ではこれを黙って見過ごせないという気持ちもあります。ヨタヨタとブレながらも進むしかなさそうです。

by MAYSTORM-J | 2011-06-30 05:51 | 社会
2011年 06月 27日
福島からの言葉を受けとるということは・・ 6月27日 2011年
私はまだ読んでいませんが、「空気を読まない」という本が売れていたらしい。題を見ただけですごいなと感じました。空気が読めるのにあえて読まないというのです。空気が読めない、人の気持ちが読めない私は、これまで何度失敗し恥を重ねてきたことか。今、福島から送られてくる「思い」を受けとめられているのか自信はありません。できるだけ、送られてくる言葉をそのまま紹介しようと思います。

6月25日のブログ「追記」にちょっと載せましたが、
「子どもたちを放射能から守る 福島ネットワーク」http://kofdomofukushima.at.webry.info/の中手聖一さんの言葉を紹介します。
「山下俊一放射線アドバイザーにNO〜解任を求め署名開始」http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1124これまで何度か紹介してきましたOurPlanet-TV の映像です。コメントもついています。

山下俊一氏については何度か触れてきました。このブログで震災後の緊急カンパ送り先として紹介しました団体が、山下氏を推しているので、なんとか軌道修正してほしいということもありました。山下氏が専門家集団相手に話している映像を見て、福島県民に話している内容と違うなと感じた事があります。科学者であれば、専門家間で話す言葉と一般の人に解りやすく話す言葉が違うのは当然ですが、内容と同時に事態に対する評価が違うのです。福島県民は実験調査対象であり、専門家仲間や為政者は自分を売り込む相手と切り離しているのでしょう。後者の世界では、真摯な研究者に見えるのかもしれません。

人の思いを感性で受けとめる能力が弱いという自覚から、なんとか想像力で理解しようと思うのですが、だいじなサインを見落とすことがたびたびです。想像力の働きというのはこういう事なのかなと思わされるサイトを紹介します。MISATO YUGI のBlog 「一日一絵」http://www.mikanblog.com/
「あかいつぶつぶの絵」シリーズはこちらからhttp://twitpic.com/photos/pelukiss
「こういうこと」ということばがそえられた想像・・・

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by maystorm-j | 2011-06-27 08:22 | 社会
2011年 06月 26日
夜明けのうた  岸洋子  6月26日 2011年
岸洋子さんの「夜明けのうた」を聞いたのは、高校生になったばかりの生意気ざかりのころです。ビートルズやプレスリー、ブラザースフォーやPPM など、背伸び気味で聞いていた時代でしたので、引きずるような歌い方に反発したり、いいおばさんが「アタシ」を連発するのに「フン!」と反応していました。実際はそれほど年上ではなかったのですが、風貌からそう感じたのでしょう。ごめんなさい。当時からすでに難病療養のための薬の副作用があったのかもしれません。

素直に受けとれない性格は今も変わりませんが、そんなガードを突破して時おり唐突に思い出される歌です。下に紹介します録画は1989年となってますから、亡くなられる3年ぐらい前のものです。「アタシ」から「ワタシ」にかわっています。



1974年の録画http://youtu.be/3jt1hNNnaQw
体調のよかった時のものと思います。

by maystorm-j | 2011-06-26 06:21 | 遊び
2011年 06月 25日
甲状腺や多くの臓器にも蓄積するセシウム137  6月25日 2011年
数日間、ブログの更新が出来ませんでした。twitter には少し書いていましたが、140字の制約があるため、どうしても論拠抜きの結論だけになりがちです。できるだけ感情のみをぶつけるようなことのないようにと思っていますが、難しいですね。

6月22日、原子力資料情報室に「CNIC News 原発事故と放射性セシウム 崎山比早子氏 1/2」http://www.ustream.tv/recorded/15540825「同 1/2」http://www.ustream.tv/recorded/15541218
の映像が掲載されています。2本で50分ほどです。

事故直後に問題になっていたヨウ素131が甲状腺に蓄積されることは、物理学的半減期が8日間と短いため、ダメージを残しながらも現在の放射線発生源としては問題にならなくなってきています。メディアに流れる解説では、長く残るセシウム137は筋肉に、ストロンチウムは骨にと言われ、検証される事なく流布されています。しかし、上記の映像の中で紹介されるベラルーシの調査報告では、セシウム137が一番蓄積されるのは甲状腺であり、特に子供の場合は大人の3倍ほど蓄積されている書かれています。他にも、内分泌系や免疫系の臓器に多く蓄積が見られ、脳や心臓でも高い濃度を示しています。

そのせいかどうかは明らかではありませんが、子どもの糖尿病・心臓疾患、生長不良、無気力・無関心、大人も同様で、さらに早い老化も見られます。このベラルーシのおける報告書が、ICRP 等の国際機関や学界でどのように評価されているのかがわかりませんが、旧ソ連邦各国で行われた多くの調査が、西欧的な調査方法の基準に見合わないということで、無視されていると言われています。現場で継続的に見てきた研究者や医師でなければ判らなかった、多くの事象やデータが葬られているのでしょう。

科学的な検証にたえうる調査を行うためには、均一な条件下にある多くの調査対象が必要とされます。しかし、現地では命と健康を守るために、少しでも良い環境に移したい、少しでも有効な治療をしたいという事が優先されます。その結果生じる調査手法の不備をあげて、科学的ではないと決めつけることで、調査の対象になった人が命をかけて伝えた情報を捨ててしまう事になります。山下俊一氏が、福島県民に講演会で呼びかけていた「福島に残って今後貴重なデータを提供していって下さい」という趣旨の言葉は、科学者の功名心からか、世界に貢献するという自負からか、いずれにしても「科学」に対する「悪魔の誘い」ではないでしょうか。

追記
OurPlanet-TV 「山下俊一放射線アドバイザーにNO〜解任を求め署名開始」http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1124 8分足らずの短いものですが、ぜひご覧下さい。

by maystorm-j | 2011-06-25 08:21
2011年 06月 21日
小出さんの話を受けてあらわになる政治家の資質  6月21日 2011年
たびたび紹介しています不思議なウェブサイト「小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ」http://hiroakikoide.wordpress.com/というのがあります。通常ほかのサイトは筆者がわからない場合でも、内容の裏付けがとれたり、合理性があれば、文中で紹介・引用することがあります。しかしこのMaystorm Journalの右側リンク欄に常設するものは、筆者がわかるものと限定しています。その中では、上記の「小出裕章 非公式まとめ」だけは例外で、誰が管理しているのか判りません。しかし、内容はすべて小出さんの文章や録音・録画に限られていますので、実質的な著者は小出さんということで、リンクを設定しています。・・・・などと言うと、なんだか偉そうですが、実際は私の方がその内容と便利さに一方的に助けられています。

前置きが長くなりましたが、下記のYouTube 4本は、これもたびたび紹介してきましたMBS(毎日放送)「種まきジャーナル」の録音、6月20日 「浜岡原発停止を言ってきたが事故は福島で起きた。私の判断は間違っていた」です。通常の十数分番組と違う50分あまり、民主党・山口壯衆議院議員(民主党筆頭副政審会長、震災復興特別委理事)、川内博史衆院議員、自民党から西村康稔衆院議員(元通産官僚で原子力政策に精通。震災復興特別委委員)が東京のスタジオにいて、電話の小出さんと討論します。4部に分かれた録音です。

http://www.youtube.com/watch?v=ZbTmctMSBeM
http://www.youtube.com/watch?v=zi9bVWdgBHk
http://www.youtube.com/watch?v=NDvpMN3Bixk
http://www.youtube.com/watch?v=C3_s0i_3O5o
出来れば、最初に紹介しました「小出裕章 非公式まとめ」から入っていただければと思います。

小出さんをはじめ、多くの人が指摘してきた事ですが、汚染水はすでにコンクリートの破損箇所などから地下を通って海に流れていると言われています。実は班目原子力安全委員会委員長も国会でそのように答弁しているにも関わらず、マスメディアではあと何日で一杯になって溢れる、それまでに汚染水浄化装置が機能するか?などというニュースを流し続けています。あたかも今は漏れていないかのように装いつつ、その能力が未知数な浄化装置に膨大な費用をかけて、一喜一憂を演出しています。小出さんは以前からタンカーで柏崎刈羽原発に運んで既存の装置で放射能除去を提案し、これまで無視されていましたが、議員側から実はタンカーの用意を複数していることが明かされます。時間がなく、統合記者会見をきちんとチェックしていませんが、昨日も相変わらずあと何日で溢れるか?という質問が出ていたと思います。

小出さんは以前からゼオライト(軽石のような多孔質好物)よりも、バーミキュライト(蛭石を焼いて作る園芸店で安く売っているボワボワッとした土壌改良剤)の使用を奨めていました。ゼオライトにしても、汚染濃度が極めて高いことから、つぎつぎ吸着能力がなくなった使用済みのものを回収し貯蔵する用意が必要とも提案していました。外部からの提案を、表向き無視しながら裏では検討しているのかもしれませんが、面子にこだわる役所の体質が、このような国民の危機状況でも変わらないと思われます。

最近話題にならないメガフロートはどうしたのでしょうか? 5月21日に現地到着以来、その後の働きが見えてきません。汚染を低減しないと入れられないまま、ただ係留されているということでしょうか? 格納容器の研究・技術者である後藤政志さんも、建屋地下に汚染水があると判った早い時点で、バージ(はしけ)やタンカーの使用を提案していましたが、政府はなんら反応せず、最近になってこっそりタンカーの改装を始めているということなのでしょう。記者会見や報道ではまだ明らかになっていないような気がします。

この録音では、政治家たちに対する小出さんの淡々とした語りかけと対照的に、これまでずっと小出さんのコメントを放送してきた番組キャスターの懸命さにホロッとさせられます。一方、役職に就いている二人の与野党議員の思考停止ぶり、「原発なしでは電力不足」を根拠を示す事なく言い続ける鈍感さに、政治家としての資質が疑われます。経産省や電力業界が出すデータしか見ていない、あるいは見ないふりをしているのでしょう。残念ながら日本では多くの国民がマスメディアの情報しか見ないのと、多くの政治家は同レベルにいるという事です。

by maystorm-j | 2011-06-21 20:50 | 社会
2011年 06月 18日
菅首相に自然エネルギー派から熱狂的喝采・・・これでいいのか?  6月18日 2011年
6月16日議員会館で開かれたエネルギーシフト勉強会http://e-shift.org/?p=848に登場した菅首相は、再生可能エネルギー促進法成立への思いを語り、主催者と聴衆の熱狂的喝采を受けていました。政治的に大きな転換点となる可能性もありますので、菅首相が登場する前から会の終了までの映像http://www.ustream.tv/recorded/15394124/highlight/179312を紹介します。

数日前から首相が登場する可能性が示唆され、期待が高まったところで、会の最後に登場。しっかりと仕組まれた演出です。首相はしょっぱなに先日聞かされた岡田元監督の言葉を引き合いに出します。「アメリカ・インディアン」の言葉。岡田氏はともかく、一国の首相が「アメリカ・インディアン」と呼んでいいのでしょうか?

オーバー・アクション気味の手振りをまじえて自然エネルギーに30年前から取り組んできたと語る首相に、会場は熱狂します。たまたま直前に見ていたIWJ の中継番組、『福島県の有機農業者の現状を聞く』集会における、有機農業生鮮者・流通・販売者・消費者の苦渋に較べると、この喝采はなんだろうか? 避難・移住している原発周辺の住民は、菅首相にむけられる熱狂的支持をどんな気持ちで見るだろうか?

社民党や飯田哲也氏からは、菅首相が辞める前に促進法だけは通させたいという戦略が、少し前から語られていました。私のような感傷は、政治の世界では青臭いと言われるのだろう。首相はここでも脱原発を一言も言いません。G8 で宣言した自然エネルギー20%を宣伝しますが、同時にそこで言った原発推進維持については語りません。自然エネルギーの促進は、5年10年後の選択肢を増やすためだと語ります。それまでに大地震は起きないのか? 原発は事故を起こさないのか?

菅首相の演説が終って、聞いている方が恥ずかしくなるような言葉で孫正義氏が首相をほめたたえます。すべてが法案成立のための戦術なのか? たとえそうだとしても、原発事故の被害に遭っている人たちの救済が先ではないのか? さらに被害者を増やさないために、すべての原発即時停止が先ではないのか? 自然エネルギーを求める若い世代の選択の役に少しでも立てばよいと思い、これからも情報と解析を発信していこうとは思いますが、原発を許してきた私たちの世代がこの熱狂に乗ることは恥ずかしいし、うしろめたいと感じます。

一人の見るに耐えない政治家にすがって法案を成立させ得たとしても、それがその後どれほどの力になるのだろうか? 11日には5万人を超える人が街頭に出たのではないでしょうか? それが10万20万人になって国会を包囲し、法案成立をせまり、その後も運用を監視し続けるのでなければ、法は生きたものにならないでしょう。骨抜きにされ、抜け道が作られ、巻き返しが繰り返されるでしょう。権力欲だけの政治家をおだてて、どんな将来があるというのでしょうか?

疑問符「?」だらけの文章になりました。「恥ずかしい」の一言でよかったのかもしれません。

by maystorm-j | 2011-06-18 22:27 | 社会
2011年 06月 18日
6月22日 「お話を聴く会」のお知らせ  6月18日 2011年
昨日17日夜、「信州宮本塾」の世話人会にお邪魔したおり、メンバーから「東日本大災害と医療・放射能と健康」について お話を聴く会 開催のお知らせ  というチラシをいただきました。下に掲載します。なお、次回の宮本塾は8月20日(土)の午後になりそうです。詳細が決まり次第掲載します。
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主催 NPO法人未来工房もちづき
   望月おんなしょうの会
後援 JA佐久浅間農協女性会望月支部

by maystorm-j | 2011-06-18 09:36 | 社会
2011年 06月 15日
「再生可能エネルギー促進法」は人質か?  6月14日 2011年
「一定のめどがつくまで」という言葉が、不信任案否決後の菅首相から連発されています。当初は、原発が冷温停止するまで(早くとも来年1月)と言っていたのですが、あまりに不評なため「一定にめど」が何をさすのか、首相自身も二転三転、外野も口々に勝手な推測や決めつけに終始してきました。首相に早く辞めたもらいたいと考える人がひじょうに多いのですが、その中身は首相の両側に分かれているのが実体ではないでしょうか。

震災被災者の救援・復旧が遅々として進まない事に対するいらだちや、原発事故の情報隠しに対する怒りなど、国民側の不信が一方にあります。被災者の中から亡くなられる人や自殺する人、経済的に破綻する人がでていること、原発の情報隠しから、多くの人が被ばくし、今も子どもの健康に大きな不安があることなど、菅首相は国民を裏切っているという認識を多くの国民が持っています。

その一方、国会内で菅下ろしと言われる動きの中には、浜岡原発一時停止が原発推進にとって重大な打撃になると受け取っている、与野党の古くからのボスたちがいると言われています。菅首相がふらふらと居続けるかぎり、反原発・新エネルギーへの期待がたかまる事を怖れているということでしょう。既成のメディアを動員して、政治不信と国民一丸をあおっています。国民が直接ネットなどから情報を受け取ったり、意見を発信したりする事を嫌い、イタリアの国民投票を「集団ヒステリー」などと決めつけます。国会内でも批判や議論を封じる「大連立」を画策する流れで、不信任案採決を通じて、菅と小沢の両方を排除しようとねらったようです。

両側から攻撃されてはとても身が保たないとあって、このところ菅首相は前者の中で再生可能エネルギー推進を求めるオピニオン・リーダー達に近づいていると思われます。本日15日、衆議院議員会館で予定されているエネルギーシフト「再生可能エネルギー促進法」要望の院内集会http://e-shift.org/?p=848に、菅首相が参加する可能性があります。また、12日には自然エネルギーに関する「総理・有識者オープン懇談会」http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg4972.htmlが、官邸であり、孫正義氏、岡田剛志氏らが参加し、ネット中継では5万人が参加していたようです。

冒頭、首相は「皆さんが私に意見を聞かせてやろうと押し掛けてきて」と言っていますが、どう見ても官邸主導の企画であり、せこいなあと感じます。内容は特に記すべき事もありませんが、菅直人という人が「君子豹変」なのか「小人革面」なのか、私が評価してもあまり意味もないことでしょう。どうせ早晩辞めるなら、この法案だけでも遺産として通してほしいと考えている人も多くいます。菅下ろしの後は、大連立の逆風が吹き荒れるなら、しばらく菅首相の延命に加担するのもやむを得ないと考える人もいるでしょう。菅首相自身、自分がやめたら促進法はつぶれるよと、法案を人質にしているように見えます。

菅政権をどうするかについては、原発・エネルギー問題だけで考えるわけにはいきません。自然エネルギーにだけこだわる流れが、全原発の即時停止を困難にし、原発の延命につながる可能性もあります。エネルギーシフトが震災後の東北をターゲットにする事への不安もあります。原発・エネルギーという切り口からだけでも、現在の政治がひじょうに難しい局面にあることを感じます。菅首相がTPP 参加をとりさげるかどうか、ここでも一つの重要なポイントになりそうです。

by maystorm-j | 2011-06-15 10:43 | 社会
2011年 06月 14日
げんぱついらないIN佐久6.12大行進   6月14日 2011年
全国で展開された「6.11脱原発100万人アクション」に、私が住む佐久地方も参加しました。なぜか1日遅れの12日午前中。主催側の説明では特別な意図はなく、「集まりやすそうな日に決めた」そうです。佐久市周辺の地域を含めても20万人前後の田舎ですので、300人ほどの集まりは、異例の多さと言えます。100万人という数字にはため息がでますが、人口比では東京に負けてはいないですね。



20分ほどのデモ全行程を10分に編集しています。慣れない撮影で、見づらいと思います。デモに先立って、公園でいくつかの音楽が演奏されました。演奏ジャンルもメンバーも様々で、演説や参加団体のアピールはほとんどない、のどかな集まりです。参加者同士の会話には少しうるさくて、若い人たちの話も聞きたかったのですが、インタビューらしきことは出来ませんでした。修行不足「にせジャーナリスト」の限界です。

場所は長野新幹線の佐久平駅横。田舎にしては近代的なコンクリート建造物と広い道路に車の往来が目立ちますが、歩道を歩いている人がほとんどいません。後半の道筋では、両側に大資本の大型店舗がならんで、日曜日の家族連れで賑わっています。県外資本のチェーン店が中心です。

デモコースから1km ほど離れた旧商店街はおさだまりのシャッター通り。旧中山道にある宿場なのですが、国道のバイパスができ、新幹線が通り、高速道路ができると、完全に取り残されていきます。海のない信州に原発は出来ませんが、各地の原発立地と共通する背景を抱えています。今回の集まりは、若い人たちのスタイルに年輩者も乗らせてもらう形でした。ネット環境から抜け落ちている年輩者たちが、情報弱者という言葉は好きではありませんが、テレビに依存しているのはたしかです。外に出て直接発信者に出会う事が少ない田舎で、今後切り捨てられていく老人の「反乱」があり得るのか、震災や原発からの復興のイメージが描きにくい背景には、それ以前から切り捨てられている田舎の再生を、いまだ描けないことがあると思います。

by maystorm-j | 2011-06-14 08:42 | 暮らし
2011年 06月 12日
「専門家」と「研究者」  推進と反対の逆転する立場  6月12日 2011年
3.11 から、昨日で3ヶ月。各地で反原発のデモがあり、いつも紹介していますインターネット映像を配信している二つのサイト、IWJ と OurPlanetTV では、各地の中継とスタジオを結びながら、10時間にわたって放送していました。私の住む信州佐久地方では、なぜかデモの予定が翌12日になっているので、昨日は仕事をしながら、聞いていました。早朝は土砂降りでしたので、どうなるかと思っていましたが、雨上がりの会場やコースには、かなりの人が出ていたようです。

ラジオの報道では、全国の集まりについて触れるものはなく、震災3ヶ月ということでむしろ原発関連のニュースは少なかったようです。この三日間は来月から続く展示会(本業はしがない工芸家)のためのDM用写真撮影と、所用で東京日帰りのため、このブログの更新が出来ませんでした。東京からの帰り、軽井沢インターのゲート手前で、12時まで5分ほど時間調整をするために停車すると、前の車が福島ナンバーでした。軽井沢に避難している人が、福島に一時戻った帰りかなと勝手に想像していました。

私がもし原発周辺に住んでいて、急に避難しなければならなくなったら、はたしてどうしているだろうかと想像します。子育ては終っている世代ですので身軽な面はありますが、退職金もなく国民年金では将来くらせるはずもないので、「生涯現役」を続けるしかありません。住む場所と小さな仕事場が借りられれば、数百万円の資金で仕事は再開できるでしょうが、原発周辺に多い酪農家、農家、漁業者など、他の場所で仕事を再開するのはたいへんだろうなと想像します。まして、多数の従業員がいた工場の復旧は・・・。たぶん、復旧・復興を考える東京の官僚・公務員には、実感が及ばないだろうと思います。いつ大噴火するかわからない火山の山麓に暮らしているので、以前から時々考える事はありましたが、現実は想像よりはるかに重いです。

昨日午前中はYouTube で、2007年12月の佐賀県で行われた「原発推進側と反対側の討論集会」の映像を拾っていました。
http://www.youtube.com/watch?v=2WVTSIZNiVs&feature=related
YouTube のため細かく分断されてアップされていますので、上記のアドレスはその1で、7番まであり、さらにパネリストの講演の後、住民からの質疑と応答編が8編(4番目がみつかりません)が続きます。玄海原発でMOX燃料を使うプルサーマルを導入するかが問われたときのものです。

「我々専門家は・・・」と連発する推進側の学者に強い違和感を感じるのは、久しぶりにじっくり見たからかもしれません。「専門家」と自認したとたんに生じる「一般人」に対する優越感とゆとり、根拠を説明する事なく結論を押し付けることが許されているという意識。世間では同一視されがちですが、すべてを疑うことが「研究者」の出発点であるとすると、専門家と研究者は本人の意識の上では反対方向を向いているのかもしれません。「我々専門家の間では、格納容器が壊れるなどという事は考えられません」等々、今では結果が誰の目にも見えてしまったことを、当時あたかも自明の事としている傲慢さを確認するだけでも一見の価値があります。

学問・研究の世界がすべてこのようだと言うつもりはありません。原発の問題については、通常の学問的アプローチとは逆転しているとも言えます。新しい見方や技術を発見・推進する場合、それに反対し古いものにしがみつく側に対し、普通は革新側に説明する事が求められます。古い見方が時の権力と結びついている場合には、ガリレオをはじめ数多くの弾圧・受難という事もおきました。古い技術が業界の既得権益と結びついていることも多く見られます。新しい見方はあくまでも仮説であり、充分な検証を経て認められるようになるのですが、事が原発に関連すると反対する側、保守的な側に説明・立証が求められるようです。プルサーマルという新しい技術を導入するというのに、反対する側が真剣に説明しようとするのを、推進側は「専門家の常識」という風に笑いながらいなしていきます。

なぜ、原発ではこのような逆転がおきるのでしょうか? その背景には「国の方針」が先行していて、推進側は王道を歩いているという意識に支えられているのでしょう。国と電力業界から潤沢な研究費が与えられることも大きいのですが、むしろ行政や業界から諮問や調査など様々な委員を委嘱され、そこで発言する事が受け入れられて制度やプロジェクトが実現し、高額の報酬が支払われる事を通じて、自分は社会的に有意義で有力であると思い上がってしまう。マスコミから専門家の見解としてコメントを求められることもあるでしょう。反対する側で証言する研究者や技術者、時には弁護士も報酬無しの手弁当であることを見下す意識が育つのでしょう。

たまたまそうなったのかもしれませんが、今回紹介しました映像に登場する学者達はいかにも育ちの良さそうな感じです。日のあたる坂道を上って来たのでしょう。40数年前にも、大学・研究の社会的役割、何をやっているのか、公害問題でどんな発言・役割を担って来たのか、若い研究者や学生が問いかけて反乱を起こした事がありました。問われた側の多くはもういないでしょうが、問いかけた側は今どうしているのかと考える事があります。ネットで探しても、あまり発言が出てきません。この映像に登場するような推進側の学者に対し、その周辺にいる学生や若い研究者たちは今、どう考えているのでしょうか?

by maystorm-j | 2011-06-12 08:34 | 社会