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2010年 10月 26日
二週間のサイクル
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 フシグロセンノウの花です。秋まっさかりの今頃出すのはかなりずれていますが、切り替えの遅くなってきた古い脳みそには、まだ暑かったこの夏の残像が続いています。夏後半の花です。ナデシコのなかまで鮮やかな色ですが、園芸植物ではありません。林縁部によく見られ、丈はときに1m ほどにもなり、花は直径4〜6cm 。この夏は例年の5倍ぐらい花が多く、期間も長く咲き続け、数日前にはまだ残っている花もありました。


今年の夏は異常な猛暑と言われました。40度を越えるような飛び抜けて暑い日があったわけではありません。台風もなく、変化の乏しい高気温がひと月以上続いて、「異常」と感じたようです。本来自然の移り変わりは速く、ほぼ2週間のサイクルで次のステージへと転換していくようです。二十四節気という季節の分け方は、納得のいくものです。自然の中で生きてきた人間の意識も、それに合わせて転換して行くように出来ているのかもしれません。マスメディアの報道を見ていると、「人の噂も四十九日」というほど長続きしないようです。生活環境に対する季節変化の影響を少なくする方向へ「進化」してきた文明生活では、代わりに2週間単位で変化する興味の対象を求めているのかもしれません。選挙運動や大相撲が一ヶ月も続いたらどんなものでしょうか?

 しかし、これは世界人類共通のものかどうか、海外生活の経験がない私には判断ができません。あるいは、四季があるモンスーン地域の感覚かもしれません。一年が乾季と雨季に分かれる地域では、自然の移り変わりはゆっくり進むものと想像してます。古代にもし外国の影響がなく、日本独自の文字や暦が発明されていたら、1年が24ヶ月、1ヶ月が15日になっていた、なんて想像もします。小麦と牧畜が中心の農業と違って、水田で米、畑で野菜という日本の農業では、暦が1年12ヶ月では粗すぎます。もっとも、稲作も二十四節気も大陸伝来ですから、日本独自というのはあたらないですね。二十四節気の各名称は中国の季節変化に合わせたものでしょうし、日本独自のものをと言っても、南北に長い列島全体では、一律にあてはめるのは難しいでしょう。

 自然の変化に敏感な細やかな感性は、一方では絶えず周囲の空気を読んで身を処する変わり身の速さにつながり、論理的思考と批判精神の持続を妨げているとも思われます。問題の本質へと深化せずに、現象ばかりを次々と追いかけるマスメディアの体質は、視聴者の要望に応えたものと言えます。

 私の住む標高1000m 前後の山の樹々では、今しきりに落葉が続いています。ツタウルシやサクラなど、早い時期に紅葉する樹種は、鮮やかな赤に変わる前に散っているように感じます。まだ霜が降りておらず、今後の変化は予想できませんが、日々移り変わる微妙な色調に乏しい、なんだか大雑把な秋になりそうです。






 
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by maystorm-j | 2010-10-26 06:01 | 暮らし | Comments(0)