2021年 01月 21日
一昨日は1日氷点下の真冬日。5時ごろから冷え込んで−10度。今朝もそのまま−10度が続いていますが、冬型の気圧配置というよりは大陸から移動してきた高気圧に覆われているためらしい。また低気圧が来て、天気は変わりそうですが、そんな時の方が内陸の高冷地では雪が降りそうです。 この冬は、あまり鮮やかな夕焼けを見ていないような気がします。窓のない作業部屋に引きこもっているので、気がつかないだけかもしれません。COVID-19の感染拡大で経済活動や車が減り、大気の汚れが少ないのかもしれませんが、長野の田舎まではたしてそういえるのでしょうか。夕食の香りでも流れてくればいいのですが、写真だけではちょっと寂しい黄昏時の風景です。 黄色と昏(くらい)でたそがれと読める人はもう少ないかもしれませんが、空が青から黄色く薄暗くなったという意味は判ります。なぜ、それをたそがれと読むのか。江戸時代以前は「たそかれ」と濁らなかったそうです。仕事から帰って来る人に向かって、誰ですかあなたは?という問いかけをする時間だった。朝、まだ薄暗い時間を「かわたれどき」(彼は誰時)というのも、そんな時間に通る人に向かって、あなたは誰ですかと問いかけたから。小さな社会の安全を守るための民衆の自衛手段だったので、取り囲まれて詰問されればきつい言葉でしょうが、黄昏時、彼は誰時という言葉になると印象はずっと柔らかくなります。 小さな共同体がその安全を守るために異人・異物を排除する行動には、様々な問題があります。より大きな共同体、多くの場合は国家が定める法の範囲を越えて規制することが許されるのか。条例による規制から暗黙の取り決めまで、いろいろの段階があります。人々の移動が盛んになり、職業の選択も自由になると、共同体内での合意形成は簡単にはいかなくなります。多様性こそが発展のエンジンなのですが、今回の感染拡大のように守りに入る時には、多くの軋轢をうむでしょう。きめ細かい調整と合意形成をせずに、いきなり規制の網を被せると、共同体の構成員の間で利害の衝突から、力による排除が起きます。法律の範囲を超える規制をかけられる側の中には、生き死にの問題と感じる人もいます。規制を守らない人が周囲にいることで、生命の危険を感じる人もいます。どちらのリスクもその大きさを判定して比較する必要がありますが、今回はどうも後者の感覚が実情以上に過大評価されているような気がします。なぜそうなるのかを考えると、医療行政が、前の緊急事態宣言後に想定しえたリスクに対して、十分な対策を講じなかったことにありそうです。
by maystorm-j
| 2021-01-21 08:35
| 社会
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