2015年 08月 15日
敗戦の日、大日向の盆踊り
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どこでもこんな具合かもしれませんが、写真にして見ると踊っている人の手足はまるで揃っていません。観光化された踊りを映像で見るのとはずいぶん違いますが、これはこれで田舎の盆踊りらしくていいのかもしれません。都会に出ていた子どもや孫が帰って来て踊っているのだから、練習を積み重ねているわけではないのです。しかも、近所にある国際高校の生徒100人が飛び入りでにぎやかに、踊っていると言うより飛び跳ねて大声でかけ声を交えています。お盆に帰ってきたご先祖様達は、聞き慣れぬ言葉にさぞかしびっくりでしょう。

国際高校の外国人教師に尋ねてみました。お盆、盆踊りの由来は知っていて、生徒達にも教えてあるようでした。8月15日はどういう日かと尋ねましたが、敗戦の日という事は知らなかったようです。踊っている日本人の多くも、そんな事は忘れて楽しんでいるのでしょう。ふだんは年寄りが目立つ集落ですが、今夜はあまり出てきていません。帰省した孫の世話をしているのかもしれません。大日向の集落は戦後、中国から帰った農家が、元の大日向村に戻れず、浅間山麓を開墾して出来た開拓部落です。当時をしのぶ道具や写真が、やぐら後方の公民館の一室にあります。満州開拓が多くの場合「開拓」ではなく、現地の農民の土地を奪って入植したと言われています。

敗戦は必然だったのでしょうが、その間どれだけの人が命を落としたのか、残っている引き上げ世代も多くは語りません。何があったのか、理解しながら体験した人達はすでの80歳を超えています。8月15日は、中国現地の人にとっても、大日向の人にとっても、大きな転換点だった事は間違いありません。楽しい盆踊りに、野暮な事は言いたくありませんが、今日一日の中に一瞬でも、静かに考える時間があってほしい気がします。
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by maystorm-j | 2015-08-15 21:59 | 暮らし | Comments(0)


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