2014年 06月 29日
蝶の裏と表/ホンミスジとヒオドシチョウ・・・異常発生は地球温暖化?
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先週は土日をまたいで1週間、仕事の展示で佐久市望月の御牧原台地にある多津衛民芸館に通いました。毎日のように晴れ間と雷が交互にあって、今年の梅雨は派手だなあという印象です。展示の始まった頃、民芸館の周辺はすこし蝶が多く、いい写真が撮れるかなと思ってカメラを持ち出しましたが、そのうちに蝶の乱舞という状態になり、ほとんど昆虫写真の経験がない私にも、中玉の望遠レンズどころか、普段つけっぱなしの18-105ズームレンズで撮れるほどになりました。

写真左はホンミスジ。どちらが雄か雌かはわかりませんが、種類の多いミスジチョウの仲間では、下翅裏の付け根に黒い点が数個見えるのがホンミスジの特徴と図鑑にありました。翅の裏は表に較べると全体に赤茶色を帯びていますが、模様の印象は表と裏に大きな違いがありません。右側はヒオドシチョウ。表と裏が極端に違います。同じ時期に同じ場所で飛び回るのに、どんなわけがあって一方は裏表が極端に異なる進化をしたのでしょうか。

これも図鑑による知識ですが、ホンミスジは幼虫の状態で越冬するようです。それまで食べていた植物の葉をくるっと巻いて巣を作り、その中で寒い冬を越します。一方のヒオドシチョウは成虫で越冬するようです。休眠中の身の安全のために、翅を閉じると樹皮や落葉と見分けがつかない地味な柄が都合良いのかもしれません。見かけた時期だけの物差しで考えるとわからないことがあります。歴史を学ぶことが、社会や人間の在りようを知る上でも必要なのでしょう。

それにしても、どうして蝶が異常なほどふえているのでしょうか。今年の梅雨が「陽性」なのも、東京に雹(ヒョウ)が大量に降ったのも、何かあるとすぐに異常気象だ地球温暖化だと言う人がたくさんいます。異常と見えるその現象がどの程度の広がりをもっているのか、全県規模なのか、全国規模なのか、地球規模なのか。佐久地方ででもヒョウは毎年のようにあります。かなり局地的な事が多く、場所の予想は不可能です。いつも同じ場所がヒョウ害に遭うとなれば、そこにリンゴの木を植える農家はいないでしょう。レタス畑が広がる事もないはずです。

東京の一部にヒョウが積もるほど降ったのは、上空に冷気があったのでしょう。その場所がヒートアイランド現象で急激な上昇気流が起きたのかもしれません。望月町の会場から見ていると、蓼科山の方向に雷雲が湧いて、東へ移動してきます。西の方で落雷が見え、しばらくするとこちらにやってきます。地元の人の話では、蓼科山側の雷は北を東西に流れる千曲川を渡って浅間山側に北上することはなく、浅間山側の雷も千曲川を渡って南下することはないと言っていました。対岸の雷は恐くないそうです。虫の異常発生も、小諸や軽井沢では今のところ誰からも聞かれません。やはり地域限定の現象と、今のところは見るべきです。

もちろん、大きな地球規模の現象との関連を否定する材料もありませんが、とりあえず限定された範囲で起きている事を何でも地球温暖化のせいにするのは無茶ですね。地球の噂ばかりしていると、どのうちに大きなクシャミでもされたら、人間ひとたまりもありません。

人間の習性なのでしょうか、自分たちが能動的に始める変異の結果については、メリットばかりを予測しますが、環境から受動的に受ける変異についてはデメリットばかりを勘定するようです。昔々、縄文時代は環境が温暖で、人々は争う事もなく自然と共生していました、なんて言うエコロジー好きの人が、一方では地球温暖化は悪い事で、その結果、自然も人間の暮しも破壊されると予想しています。ホンキカシラ??? 温暖な気候の中で繁茂した植物に支えられて繁栄した恐竜のみなさんに笑われそうな気がします。
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by maystorm-j | 2014-06-29 05:58 | 自然 | Comments(0)


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